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※男性向女性向グロなどある可能性があるのでご注意。
  2025/01/12 [21:59] (Sun)
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  2008/03/10 [11:57] (Mon)
 幻想種が一『大魔術師』と『猛毒王』の話。
 ちょっと地面に盛大に叩きつける描写があるので注意。





 宙に投げ出された肢体は、そのまま激しく地面に叩き付けられた。
 叩きつけられた当人はその衝撃に声をあげ、噎せ込む。

「向かって来た時は威勢がよかったのにねえ。もうお仕舞いかな」

 その様子を見下ろしながら、魔術師が微笑み。
 衝撃で四肢を動かすことの出来ない猛毒王は、ただ目で睨み上げた。
 その目に「、っと」と小さく魔術師は口元に充てていた手を下ろす。

「そんな目でみないでおくれよ、猛毒の王。
 高が人間の身とて、その目が見ている景色は
 僕らの理解の範疇を超えているのだから―――」

 ――高が人間。脆く儚い生命の種。
 其れがその身に猛毒を宿したとて、遥か高みの我等に届く筈も無く。
 所詮は無意味。どんなに強い毒とて、届かなければ価値等ない。
 故に彼らは 高く遠い其れに憧憬と畏怖を覚える他無く――













「…?」
 声が、聞こえた。
 とても小さく、消え入りそうな声。
 見下ろす人間から発せられている事に気づくのに、数秒も要らず。

「どうかしたのかい?」
 ああ、痛いのかい、傷いのかい、と優しい声色で囁く。
 ゆっくりとした動作で近寄り、膝を折る。


「何かいいたいなら、云うといいよ。自分で発することのできる最後の言葉くらい、きいてやれるからね」
魔術師は相変わらず笑みを浮かべたまま謂う。

猛毒王、とよばれたソレは視線を彼へと辿らせて。



「…              為り、 損な い」


++++++++++++
禁句(キーワード)は誰しもがある話。
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